キャンピングカーには、様々な種類があります。
キャブコン
キャブコンは多くの人が「キャンピングカー」として認識している形状の車。居住空間が広く、車内を立って歩けます。大人6名でも快適に過ごすことが可能です。
【キャブコンのメリットとデメリット】
キャブコンのメリットは、シェル架装された部分を居住スペースとして専用設計できる点です。 バスコンやフルコンには及びませんが、ファミリーユースでは充分な広さと余裕を持っているため、車内で立って移動できるのはもちろん、寝室と居間を分けたレイアウトにしたり、電子レンジや冷蔵庫、シャワー、シンクなどキッチンや、電源設備を充実させ長期間のキャンプを可能にできます。
反面、 大柄で重いため普段使いには向きません。街中の施設の立体駐車場へは入れませんし、平置きの駐車場であってもゲートを通過できないために入れない場面もあります。さらに、家族の送迎などで駅前ロータリーに乗り入れるのは多少の勇気が必要かもしれません。
バンコン
ハイエースやキャラバンなどのバンをベースにしたキャンピングカーです。サイズ感は普通車とあまり変わらないため運転がしやすく、初心者でもレンタルしやすいのが魅力。就寝スペースとテーブルなどはありますが、居住空間があまり広くないため大人2名プラス小さな子ども2名程度の少人数家族におすすめです。
【バンコンのメリットとデメリット】
バンコンの最大の特徴は見た目でキャンピングカーであることが分からないことです。
カラーリングやカッティングシートの装飾を除けば、街中を走り回っている商用バンと見分けがつかないため、買い物や送迎などの普段使いでも違和感なく使用でき、普通のクルマと同じ感覚で運転できる車両サイズも魅力です。
バンコンタイプのキャンピングカーは、そうした普段使いができる点や、どんな場所に乗って行っても違和感がない点、2台持ちが不要な点などが受けて、今最も売れているキャンピングカーとなっています。
軽キャン(軽キャンパー)
軽自動車をベースにしたキャンピングカー。ベースが軽自動車になるため、就寝やくつろぎスペースのみというケースが多いです。車内が狭いため、大人2名でも手狭に感じるかもしれません。
【軽キャンパーのメリットとデメリット】
軽自動車の税制面での優遇は多くの人が知るところですが、軽キャンパーも税金面での負担は小さく、燃料費や駐車場などについてもミニマムな負担で所有できます。
軽トラックや軽商用バンをベースにし、装備も最小限であることから購入価格がリーズナブルであることもメリットです。
反面、小ささは狭さに繋がり、軽キャンパーの最大のネックであることは確かですが、この点については逆に「そこがいい」という方もいますので一概にデメリットだと断定はできません。
660ccエンジンの動力性能については、大人2名乗車でキャンピングカーとしての装備を積んだ状態ではやはりパワー不足を感じます。
軽キャンパーは、税制面や維持費の低さ、プライベート観の強さなどによって、バンコンタイプと共に現在のキャンピングカー人気を牽引しています。
バスコン
マイクロバスを改造したキャンピングカーで、概ね10名程度までの利用に適しています。空間が広いため、キッチンや冷蔵庫、リビングスペースなど、まるで動く家のようなイメージ。サイズが大きいため、駐車場所が限られがちです。
【バスコンのメリットとデメリット】
大きさを活かした車内は広々としていて、自由なレイアウトを採用することができますし、シャワーやトイレなども設置して「動くホテル」のような使い方が可能です。
反面、大きさに関するネガ要素はフルコンどころではありません。
もちろん、観光バスが入れる場所ならバスコンも入れますが運転はそれなりの技術が必要ですし、免許も普通免許では運転できないケースもあります。
キャンピングトレーラー
キャンピングトレーラーは、自家用車などでトレーラー部分をけん引して走行するキャンピングカーです。トレーラー部分が車体と切り離せるため自由度が高く、運転席やエンジン部分がないので居住空間も広々。しかし、日本ではまだ導入が少なく、レンタル業者もほとんどありません。
【トレーラーのメリットとデメリット】
トレーラーは、自走するための装備はまったく不要で、牽引される機能さえあればよく、車内のすべてを居住性の向上のために使えるのがメリットです。
またキャンプ場などでは、トレーラーを切り離すことで牽引車は普通の乗用車として機動的に使用できるのもメリットです。
運転にはけん引免許が必要ない場合があり、必要ない場合も含めて一定以上の運転技量が求められます。
さらに税制面や維持費では2台分のコスト負担となりますし、駐車場も2台分が必要となります。